思い出 滅びの都市ブレーメン
<いやぁ大変だったね☆
あたしが入団して初めて行ったのが、この緊急任務、『滅びの都市 ブレーメン』なんだ。
ブレーメンが繁栄都市と呼ばれていたのは、実はもう昔の話で、害虫の巣窟というのはあたしの中では当たり前の事実だったかな。
巣窟と化したブレーメンの内部はもはやどうなっているかも分からないし、攻略しようにもどの辺から手を付ければいいのかも分からない。そんな感じだったって聞いてたよ。
そんなこんなで時間が過ぎ、ブレーメン内部が害虫でパンパンになっちゃったのかな? それまでは表立った進行は無かったけど、前触れ無しに大進行開始。急遽、迎撃開始ってなったの。
でもね、何て言ったらいいのか、小競り合いこそその辺で見られたスプリングガーデンでも、あれだけ大規模な戦いは初めてで…んー、早い話、戦力不足だったんだよね。人選するにも選べるほどのメンバーも揃っていないというか…。
そこで、あたしの登場だよ。…って言っちゃうと、まるであたしがもともと主人公みたいな感じだけど、まあ、偶然、団長の儀式に気付いちゃったのね。
当時はまだ戦力として未熟過ぎて、あたしはほとんどホワイトチューリップ先生の背中に隠れてたっけ。先生は団長が保有する騎士団の中で一番に入団した人なんだよ。
話を戻して、…とにかく凄かったよ。特にチビ害虫の猛襲がひどくて、どこに逃げても追い付かれて刺される刺される…。痛いし痒いしたんこぶで前が見えないし…。ヘロヘロになってボスに到達してデコピン一発で場外KOな毎日だったよ。
一番困ったのは、せっかくノーダメージでボスに到達しても、ボスの攻撃力が高過ぎて、一撃で9割も体力を奪われる事だったかな。ああなると『痛い』というよりも『強烈な脱力』みたいになっちゃって、ほんとポカン状態。…で、サラバー…。
と、考える今日この頃…。
まあ、あたしたちが勝ったんだからめでたしめでたしって事だよね。
ちなみに今はブレーメン復興計画が推進されていて、多くの人達がその計画に参加中。あたしの団長の花騎士の多くも支援に行ってるよ。ほら、メンバー割れして花騎士とお別れする時があるでしょ? あれはブレーメン復興計画を守る花騎士として任務に赴いているんだよ☆ ただ売っぱらってお金にしてると思ってた?
ともあれ、ブレーメン周辺の安全性は完全には程遠いとはいえ、前に比べればダンゼンに足を踏み入れ易くなったから、復興計画もうまくいくんじゃないかな? って思ってるよ!
この緊急任務の後に入団したラベンダーちゃん。高過ぎる魔力がいつも指先から放出されていて、彼女はそれをくるくる回して遊んでいるみたい。…あたしの指先からも出ないかなぁ?