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プリンセスラッシュ【プリスラ】の感想・レビュー

ストーリー性が充実しているソーシャルRPG「プリンセスラッシュ【プリスラ】」のプレイ雑感レビューです。面白いスマホゲームを探している場合の参考にしてください。

プリンセスラッシュとは

剣の国ソーディアの王女リリエッタはふとした事から魔剣と契約してしまい呪われる。呪いを解くため、勇者、魔王、錬金術師、占い師と共に旅立つ。キャラの攻防をフリック入力だけでチェンジできる簡易戦闘システム、スキルやラッシュスキルの爽快感がある。

プロモーションビデオ

長所

作りこまれた世界観

プリスラは世界観をかなりしっかり作りこんでおり、最近流行りの勇者と魔王の物語をラノベ風に落とし込んだ作品だが、詳細に考えた設定が見え隠れしている。ソーシャルゲームとしては珍しく世界観をプレイヤーに伝えようとしているようだ。例えば森や街などのダンジョンエリアと同等に説明エリアを設けて説明を延々とするステージがある。通常、説明を序盤に持ってくると説明乙で終了するのだが、プレイヤーが物語にのめり込んだところで説明ステージが入るので違和感なく説明を見たくなる。世界観を作り上げるだけでなく、上手な構成で魅せる事にも特化している。イベントクエストは各キャラクターに焦点を当て、中心になったキャラ+αで漫才のような日常生活を見ることができる。かなり高レベルで世界観やキャラの魅力を現す事に成功している。チュートリアルのストーリーがしっかりしていて面白かった事からも製作者側の本気度が見える。

オープニングでの一幕。真面目な最終決戦だが、そのオチは…。チュートリアル終了時、もう物語の虜になりました。

魅力的なキャラ

物語の主役となる、王女リリエッタを初め、脳筋勇者フェリオス、おっとり錬金術師ミーユ、ロリ魔王アーシェラ、睡眠占い師ファティマの個性的なパーティーで世界を冒険する。パーティー内もつっこみ役のリリエッタ、アーシェラとボケ役のファティマ、フェリオスときっちりわかれている。世界観と同様にキャラも設定を作りこんでおり、クエスト前後の会話は毎回、ニヤリとする程、楽しい掛け合いが見られる。キャライベントはガチャで入手できる各キャラに焦点を当て中編レベルのストーリーが楽しめる。近年、チェインクロニクルの影響を受けた会話中心型のソーシャルゲームが目立ちますが、蓋を開ければ中学生が作った「僕が考えたストーリー」が多い中、作りこんだ世界観の中で魅力的なキャラが生き生きしておりトップクラスのストーリー的な面白さを持つ。

スピーディーでド迫力の戦闘シーン

パズドラ系ソーシャルRPGの醍醐味と言える戦闘シーンはかなり快適に作られている。バトルは4人+1フレンドの5人パーティーで前衛と後衛があり、大まかに前衛は攻撃、後衛は回復、敵の攻撃を受けないと役割が分かれている。攻撃は自動で行なわれ、プレイヤーは各キャラの前衛と後衛に入れ替えてスキルを放つだけの簡単戦闘です。また、主人公リリエッタ姫が放つラッシュスキルも迫力があり見ていて気持ちいいものです。

バトル部分はシンプルな操作でUIも見やすく快適です。

錬金

主役キャラの一人、ミーユは錬金術師だ。集めた素材を利用して武器を作ることができる。武器は各レア度に応じて攻撃力・体力はおおよそ決まっているが、それぞれ特定種族に特攻ダメージを与えることができる。これがなかなか楽しい。錬金した武器を装備して戦闘すると強くなった事が実感しやすくなっている。かなり簡易的で判り易いが素材集めに戦闘を繰り返す必要があるため、人によっては、面倒なシステムと感じるかも。なお、素材集めに苦労するのはR以降でありHN以下は簡単に素材が揃う。戦闘バランスはR以降を必ずしも急いで錬金しなくても良いように作られている印象がある。

錬金の画面。購入できた時の嬉しさはかなりのもの。

イベントの充実

まだ配信開始直後であり、今後どうなるか不明だが期間限定イベントの内容が充実している。限定キャラが入手しやすいなどの作業的な意味の充実ではなくワクワク度とでも言えばよいだろうか。ガチャキャラ数人に焦点を当てたキャラストーリー、また主人公がイベントに巻き込まれる型のイベントの2種類があるが、共にストーリーが面白いのである。通常のソーシャルゲームでは作業感が強かったイベントにわくわく感があるのである。イベントが楽しい事は期間限定でユーザーを楽しませる事を目的とする限り当たり前の事でありながら、実際問題楽しいイベントはあまりお目にかかった事はない。楽しさを感じさせたプリスラは流石と言いたい。

短所

戦略性が薄い戦闘

迫力、爽快感、スピーディーと3拍子の揃った戦闘だが、その弊害として戦略性が大きく低下している。問題となるのは自動戦闘。味方キャラは敵の前衛、自分に最も近いキャラを攻撃する仕様であり、単純な体力勝負となっている。戦闘前のパーティー配置が多少の優劣を決めるとはいえ、基本はレベルを上げて対処すれば問題なく突破できる。基本は前衛で攻撃し、体力が減ったキャラは後衛でHPを回復して回復したら前衛に……。そしてボス戦でプリンセスラッシュゲージやスキルゲージが溜まったらぶっ放す。基本はこの繰り返しだ。最初は面白くても飽きが早い戦闘である。

戦闘システムの煩わしさ

戦闘で戦略面以外の不自由さや煩わしさがあれば、それは戦闘システムが未完成である事を意味する。プリンセスラッシュの戦闘部分は煩わしさが以外と多い。例えば次の部分である。

  • 当ゲームの肝となるラッシュスキル。戦闘ではなくただの連打ゲーである。おかげで私の腕は翌日、筋肉痛になった。気軽に楽しめるスマホゲームで本気の連打をさせる仕様は鬼畜だ。
  • 敵が味方に攻撃している間はフリックが無視される場合がある。おそらくモーション処理のせいで追いつかないのだろう。が、操作を無視されるのはつらい。この点は改善を望む。
  • 一部のボス敵が持つ複数攻撃、これは攻撃地点をあらかじめ表示してプレイヤーがその地点から逃げるようにフリックして回避できる攻撃である。複数攻撃は通常の攻撃に比べて異常に破壊力があり、この仕様により緊張感を生む事には成功している。しかし、攻撃地点の表示が出るのは一瞬であり覚えにくい。私は現在のところ、ギリギリ反応できているが、反射神経がないプレイヤーは詰むのではないだろうか。

プリンセスラッシュ。見た目のエフェクトも良く見せ場の一つだが、どうにも手が疲れる。

あくまで個人的な意見だがRPGが好きな人はRPG以外のミニゲーム、いわゆるアクション系が嫌いな人が多い印象がある。ゲームをしたいというより、数値的な強さの変動やストーリー、探索がしたいからRPGをプレイするのである。この部分から逸脱したゲーム部分を持てば遠ざかってしまうユーザーは数多くいるだろう。ゲーム性は数値的に、又は静的な操作で持つ方が良い。

探索メンバーが成長しない

プリンセスラッシュは戦闘以外の素材入手方法として探索がある。これは待機メンバーから4人選択して、一定時間探索に向かわせると素材を入手してくるものだ。いわゆる放置系ゲームである。プリンセスラッシュは、戦闘メンバーが固定になりがちである。よって探索メンバーは高レアキャラを入手後の必要がなくなった二軍落ちキャラで固定となり、今後の成長がなかなか見込めない。

探索画面。今のところ効率が悪く、欲しい素材は普通に戦闘をして溜めた方が効率が良い。

まとめ

ストーリーが非常に練りこまれた作品である。ラノベ的世界観の中、魅力的なキャラが会話しながら冒険をしていくため、飽きずに先が気になる作りになっている。戦闘部分は上記したように戦略性が薄くストレスを感じる部分もあるが、JRPGとしての役割(いわゆるストーリーを盛り上げるための戦闘)としては大成功している。評価としてはキャラ萌えゲームを楽しみたい人は是非プレイして欲しいというところ。戦略性を求める人にはあまり向かない。アクション部分の評価をどう扱うかが悩みどころ。

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