ファンタジーゾーン(アーケード)
思い出
ネーミングよし、色合いよし、キャラよし、音楽よし、操作性よし、テンポよし、…と、よしよしだらけのイメージがすこぶる強い、このファンタジーゾーン。今からではそれなりに古い機種なのでさすがに現役ではないと思うものの、様々なハードに移植され、また続編の登場などで名前くらいしている人は多いのでは。…と思うタイトル。パステルカラーの背景にコミカルなキャラがマッチしており、音楽性も高い。不満点を挙げる方がなかなか難しい感じがします。
敵を倒す事によって得られるお金で任意の装備を好き放題買うといスタイルは画期的なアイディアでしたね。難易度は決して優しくはないのですが、敵の弱点を見抜けば何をショップで購入し、どう立ち回れば楽に撃破できるか、なんて作戦も容易に立てられました。
攻撃法はショット系とボム系の2つを使い分けるのですが、自機である『オパオパ』には足があるため、操作ミス時に地面にどーんと墜落する事は無く、テケテケと歩く事が可能です。なので、特に地上の敵をボムで狙い撃ちする事が苦手な人は、無理に空中から狙おうとせずに素直に地上に降りる事で敵を倒すという戦法が有効でした。
シューティングゲームと言えば、攻撃面で気になるのが自機のショットではないでしょうか。ここでは攻撃範囲や威力とかの話ではなく、撃ち出される弾の速度についての話です。
ざっとシューティングゲームを見てみると、その大半は自機が放つショットを目視確認する事が容易な速度ですが、ファンタジーゾーンに於いてはその速度が尋常じゃなく速いのですよね。放ったショットは残像を残してすぐさま画面の向こうに消えて行くわけですが、これがユーザーを引き付けた一つの理由でもあるかもですね。
…というのも、弾がはっきり見えるという事はそれだけ遅いという事で、必然的に敵の軌道を読んで先撃ちする形になりますが、反対に弾の移動速度が速ければ早いほど、先読みの必要性が無くなります。到達時間が短くなるのですから必然ですね。
シューティングゲームで敵に弾を当てるのが苦手な人は、大体が今確認した敵の居る位置に弾を撃ち込むのです。でも、敵も動いている訳ですから撃った弾がその位置に届く頃には避けられていた、という結果になります。反対にその弾が早ければ、敵が移動し切る前に弾が到着し、そのまま着弾、撃破、となるわけです。この事を考えて開発されたかどうかは判りませんが、いずれにしてもプレイヤーに優しい仕様となっている事には変わりありませんね。
とにかくいろんな角度で眺めてもお気に入りのゲームです。あまりにも好き過ぎて、この面白さをそのままに秘める意味合いで続編には一切手を出していません。…いや、続編っていうのは妙なプラス要素が多分に含まれる事があって、返ってつまらなくなる事が多くなる印象があるもので…。
↑スタート直後のシーンです。上方からオパオパが下降して来て所定位置に着きます。今から始まるんだな…! みたいな、シンプルで判り易いスタートオープニングです。導入BGMが結構ワクワクしますよ。ステージ1BGMとの繋がりも非常に自然です。
有名な2面のボス。名前は忘れました。ごめんなさい、わざわざ調べたりしません。調べ漁ってようやく知って、『へっへ~ん! コイツは○○って言うんだよ!』って偉そうにしたくないのです。
ところでコイツは序盤としては難しい相手でしたね。上空に撒かれた弾が降って来て、それを回避しつつ攻撃を加えるのですが、場所が悪いと手前背景に自機も弾も隠れてしまい、知らぬ間に被弾する事が多々あるのです。避ける場所を選びましょう。
唯一覚えているボス、『ポッポーズ』
…え? 知らないの? …はい、知っている事に関してのみは強気です。そして言わせて下さい『ごめんなさい』。
話を戻し、5面ボスでしたかね。ひたすら相手の弾を避けつつ一定時間を待つと、ポッポーズは射撃による攻撃を止め、生き残った全員が体当するべく迫ってきます。ギャラリーが『おぉー!?』ってなりましたね。当時はみんな知らなかったんですね。
…でもね、たぶん一番驚いたのは私ですよ。だって、私も知らなかったんです。攻撃の機を失い、逃げ回っていたら、…あれ? って…。
あ、そうそう、このステージのBGM、ファンタジーゾーンの中でも最高です。私の中で。
はなうたBGM
とにかく好きなゲームなんですけど、BGMが特に好きですね。ゲームステージに合わせてあるので仕方ないのでしょうが、曲の1つ1つがもうちょっと長ければ充分に音楽というジャンルで発表できるのでは? という曲の集まりですね。アミューズメントとかアトラクションといった、明るい雰囲気の場で流せそうな曲だと思います。上でも述べましたが、5面の音楽が私の中では至高です。なので、ファンタジーゾーンの曲を脳内再生する際には必ず5面は入れるのですが、単に入れるのではイケナイのです。ちゃんと100円入れた時のクレジット音から始まり、オープニングを挟み、1面、2面、3面…で、ショップに入り、装備を整えてから4面、…で、いよいよ5面突入です。ボス用BGMはここのために温存します。…で、無事5面をクリアすると…だいたい違う事を考えてしまいます。(オイッ!!)
ゲーム進行の必須アイテム
ゲームセンターのゲームをやる時、目的のゲームをするために自前アイテムって持っていきますか? お金代わりのプリペイドカードやキャラカードなど、筺体が必要とするアイテムは必須かも知れませんが、『ガチャガチャのカプセル』って持っていきますか? カプセルとは言っても何でも良い訳ではなく、透明なモノをわざわざ選んで持っていきますか?普通はしませんよね。
…しかし、このファンタジーゾーンをやる目的なら、みんなわざわざ持参した時期があったんですよ。特に私の住む地域周辺では。
何に使うかというと、ショットボタンの連射速度上昇が目的です。左手にレバー、これは普通なのですが、右手人差指と中指でカプセル半分を寝かすようにしてショットボタン上で擦るように往復させると…あら不思議、誰でも連射名人に。
ファンタジーゾーンは敵の出現数が多く、ランダム要素も高いので、連射は必須。すると手が疲れちゃうんですよね。
このやり方だと操作性に変化は無く、休むところだけ休めば継続が非常に楽で、あとは必要なボムなどを間違って使わなければ簡単にクリアできるんですよね。このやり方のお陰で私の地域周辺では大体の人がノーミス1周クリアを実現していました。
…え? 2週目? …やりませんよ。次の人が待っているんですから。という事で…↓
私の住む街周辺の『ファンタジーゾーン』プレイモラル
・モラル1:カプセル利用者は自前の物を用意し、人に借りない。
・モラル2:カプセルはキチンと持ち帰る。使用済みだからと言って踏み割ったり、筺体上に置き去りにしない。
・モラル3:人のプレイは大人しく見る。プレイを評価しない。褒めない、感動しない、介入しない。意識されるとミスが増え時間が掛かる。
・モラル4:先行プレイ者が残した残機は速やかに次プレイ者が消化し、ゲームオーバーを急ぎ、タイトル画面を待つ。間違っても2週目を続行してはいけない。
・モラル5:新たなプレイ者でカプセルを持参している場合、それを装着し、強過ぎない早過ぎない程度の連射を心掛ける(度を越えると操作盤面にプラスチックが溶着し、ゲームセンターのオヤジに持ち込み禁止を発令される恐れがあるため。あと、摩擦熱により火傷する。誰も助けてくれないし、怒られもしなければ笑われもしない。当然同情もない。虚しいぞ)
・モラル6:無意味な時間稼ぎをしない。見たら倒す。出たら倒すの精神で。あとたばこ厳禁。どこで吸おうと勝手だが、これをやる時は吸うな。
・モラル7:クリア常連者はオパオパ購入を避ける。次プレイ者の負担が増え、後続への時間も増える。それと購入が必要と感じた時に許可を求めるような眼で振り返らない。全員が無反応だ。
・モラル8:一周クリアしたらエンディング中に席を立ち、次に席を譲る。椅子は仕舞わず、自分が立った時に移動したその位置で。
・モラル9:終わったらさっさとその場を去る。すぐに去る。振り返るな。2週目や残機を気にしているようでみみっちぃから。そんでまたやるなら適当に店内一周した後、最後尾と思わしき人の後ろに立て。違っていたらきちんとした最後尾が名乗り出る。
…と、こんな感じでしたかね。もちろん、これらは勝手な私の想像論なんですが、こんな感じでみんな回しっこしてましたよ。…そんなワケで、私も実は2週目がどんな感じなのかを知りません。ザコ敵の出す弾が長細い赤いヤツに変化しているくらいですね。知っているのは。
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