グラディウス(ファミリーコンピューター)
思い出
シューティングゲーム全盛期の頃、異彩を放つ一作として知名度を上げたタイトルですね。それまでのシューティングゲームと言えば、これといったパワーアップが存在しないタイプか、特定のアイテムを取る事でパワーアップするタイプかが王道でしたが、グラディウスの場合はパワーアップカプセルを取る事で下部のスロットが順に点灯し、好みのパワーアップが点灯した時に任意で決定するというスタイルでした。
結果的にそれまで存在したシューティングゲームのように『バリア=バリアアイテム』、『攻撃力アップ=攻撃力アップアイテム』といった、それぞれの対象の獲得ではないため、例えばスロットの5個先に狙いのパワーアップが存在するとすれば、5つのパワーアップカプセルの獲得が否応なしに条件として付きまとう事になります。コレが『グラディウス』醍醐味なのでしょうね。欲しい時に欲しいアイテムが出現しない従来のシューティングとは違い、カプセルさえ拾えればいつでも好きなように自機の強化を施せる…。いい響きです。
とはいえそこはゲーム。いつでもどこでもカプセルが拾えるかというと、もちろんそうではなく、特にボス戦で自機を失えば限りなく『ゲームーバー』が近付く事にもなるのですが…。
まあ、あとは腕次第でしょうか。
『グラディウス』の思い出は数多く、どことなくドロドロとした敵の形態も印象深いですね。もちろん、近未来的な形をした敵も充分に登場しますが…なんというか、同作品内でのそれらの共存が不思議と違和感ないんですね。ステージごとに分かれているからでしょうか?
それと忘れてならないのはなんと言っても『コナミコマンド』ですね。いつの頃からかそう呼ばれるようになったのかまでは不明ですが、とりあえずポーズ中の『上上下下左右左右BA』というコマンドはあまりにも有名ではないのでしょうか? コナミも知らないしグラディウスって何? なんていう人でも知っていそうな気がするのは気のせい…なのでしょうが、それでも気のせいじゃないような気がします。とにかく有名なそのコマンドは、自機の完全パワーアップ…と言えば良いのでしょうか。確か1ステージに対して1回のコマンド入力が有効になり、ストックも可能なので仮に3面まで自力で進んで時機を失った場合、そのステージで3回のコマンド入力が可能だった気がします。
コマンド入力で得られる強化能力は『スピード1・対地ミサイル・レーザー・オプション2・バリア』とゴージャス。ちなみにスーパーファミコン版『グラディウスⅢ』で同様のコマンドを入力すると、いま記した内容に『自爆』が追加された状態となります。『え? 自爆』と思いのあなたに答えましょう。『はい、自爆です』と。分かる人は分かるのでしょうが、残念ながら今は『グラディウス』の話題です。話を戻しましょう。
さて、路線に戻っての話ですが、本当にこのゲームは、とにかくプレイしましたね。これを私がやろうとすると、友人からお咎めを頂戴するほどでした。だって、私、ノーミスでオールクリアが基本でしたから。
子供の頃によくあった『一機交代』で私がグラディウスを手に取るという事は、つまり待たされる側は30分ほど黙って観ているしかないのです。私がその立場でも嫌ですね。だから必死に阻止されていました。
そんな場合、優しい私は『デビルワールド』を手にするのです。こちらだと大体40~60分は続けられましたね。でも、友達じゃなくなるとイケないので、ひたすらBダッシュで『スーパーマリオブラザーズ』を最速クリアするのでした。こちらはワープを使えば10分もしないでオールクリア出来たので…。
脱線だらけですいませんでした。
はなうたBGM
作品のクオリティが総じて高いグラディウスはBGMにも相当な力が入っていたと言えるのではないのでしょうか。スタート直後やボス戦にBGMが差し替えられる事はそれまでもよくありましたが、各ステージごとに異なるBGM…しかも使い回しが無いというのはグラディウス以前に存在したのでしょうか? まあ、世界は広く、人一人の視野なんてものはたかが知れているわけですからあっても不思議じゃないのでしょうが、少なくとも私の記憶内では存在しませんでした。
なので、各ステージでしか耳にする事の出来ないそれぞれのBGMが非常に好きで、最終的には何となくの習慣同様に1日1回オールクリアしたあの頃は、もしかするとBGMが目的だったのかもしれません。今でもこっそり口ずさむBGMは最終面に集中しているのですが、一番好きなのは各ステージのスタート直後の部分ですね。あのBGMは私にとって、『ああ、また始まるんだな』みたいな、何らかの新しい発展という意味合いであり、今現在も新発見に対して脳裏に流れる一曲となっています。…なんか大袈裟なんですがね。
恐れ多過ぎたグラディウス(アーケード版)
『レーザー』という響きをどう思います? 人それぞれの反応でいちいち気にしないという方が多いのかも知れませんが、個人的に言わせてもらえば私は好きです。まあ、真っ直ぐにピーって感じが(子供並みの表現…)とにかく好きで、何でもかんでも貫通するイメージも好きですね。当然、何でもかんでも貫通するワケじゃないんですがね。
グラディウスのレーザーはそんな私のイメージにぴったりでして、雑魚とあらば無条件で一網打尽に出来るのが非常に爽快でした。色も『青』だし(やっぱり子供みたいな感想…)。
ところが、とある日のとあるゲームセンターで目撃したアーケード版グラディウスは…。
『な…長っ!?』
というのが率直な感想でした。
何あのレーザー? とは一瞬思いましたが、考えてみれば『光』なんですよね、レーザーって。肉眼で見る場合、照射中は途切れる方がどうかしているワケで、ゲーム上の表現としてはファミコン版がどうかしているという事を子供心ながらに思わずにいられませんでした。オマケにオプションが4つもあったりして、業務用と家庭用の『違い』というものもはっきりと思い知らされてしまいました。
まあ、感想はそれだけに収める事がとてもできませんが、とにかくあらゆる意味で、そしてあらゆる角度から見て『圧倒』だったのですよね。
そんな『圧倒』は当時少年だった私をも『圧倒』したようで、何度もそのゲームセンターでデモムービーを眺めてはいましたが、ついに1度も100円硬貨を投入する事はありませんでした。
あの頃の私…いや、今でも恐れ多いのです。アーケード版グラディウスの存在は…。
…はい、今もプレイした事がありませんし、脳裏の記憶にあるデモ画面で充分なんです。私なんかが手を出すゲームじゃないんですよね。チョンギレレーザー(青)で充分です。オプション2個で充分です。ハイ。
左の画像がファミリーコンピューターの『レーザー』
…で、上の2つがアーケードの『レーザー』。もう一目瞭然とかそんな違いじゃないんですよね。