攻略記事

装甲機動隊L.A.P.D(プレイステーション)

思い出

 アクションとシューティングを良い加減にマッチさせたストーリー型アクションゲームです。…シューティングゲーム? …うーん、どっちも!
 このゲーム、例えば情報誌の紙面による情報やゲームショップに人気商品として並べられていたとしても、私の性格上ではきっと購入に結び付く事はなかったタイトルともいえます。一言に『日本人ウケ』するような絵柄ではありませんし、ゲーム内容を紹介した写真を目にしても、肝心の内容がさっぱり伝わってきませんでしたからね。
 私がこのゲームを買うに至ったきっかけは、言ってみれば単純明快。手にした情報誌に体験版が付属していたのですよね。
 今では当たり前の『本命であるオマケ』とでも言えばいいのか、そんな情報誌の数々ですが、ゲーム雑誌において体験版付属はまだ限られており、仮に体験版が付属していたとしても限られたタイトルに関した総特集に近い感が強く、興味を持ったタイトルでなければそれもまた購入する気には繋がらず、当然ながら購入者は限られていた事でしょう。
 私が購入していた情報誌は『情報』としては極めて簡素なもので、『まあ、ディスク付けてるから直接やってみてよ』…という声が聞こえてきそうな程に付属ディスク内容に偏ったものでした。
 このディスク嬉しいところは内容がタイトルによって短かったり長かったりするのは仕方がない事ですが、大体が『体験版』と表記しておきながら購入時のそれと全く変わらない所でした。つまり、体験版で途中までプレイして本ソフトを購入すれば、全く同じ場面をそのままの感覚でプレイできるのです。『面白いから買おう』という気になって完全に裏切られる結果は皆無なんですよね。…どうして皆無か気になります?
 それは、情報誌発売の大体数週間から2か月くらいで本ソフトが発売されるからです。そんな短期間で内容が激変する事は難しく、問題があれば発売延期になる事でしょうからね。だから安心して体験版を鵜呑みにする事ができ、鵜呑みしたそのままの感覚で本ソフトを購入できたのでした。ああ、嬉しや…。

 さて、『装甲機動隊L.A.P.D』なんですが、いかにも外国産とでも表現すれば良いのか、とりあえず日本のイメージからは大分離れていますね。一言にリアル。グラフィックや戦闘法などはもちろんゲームゲームなのですが、操作やギミックが変にリアルなんですね。
 で、基本的に圧倒的な火力を誇るこちら側単騎に対し、追い込まれた敵がよってたかってうじゃうじゃうじゃうじゃと取り囲んできます。序盤ステージのレーダーなんて敵の存在する赤点があり過ぎて真っ赤っか。そんな中を突き進んでいくんですね。
 登場する敵は人間から機械からUFOっぽいものからとにかく何でもアリ。こちらの攻撃方法が多彩ならば、あちら様の抵抗は無茶苦茶で神出鬼没。そんなごちゃごちゃした戦闘中に味方から何かしらの要請が掛かったりヒントを得られたりもするのですが、慣れない状態だと聴いてられないというのが本音でした。いや~、人の悲鳴や爆発音が飛び交う中の『話を聞く』って難しいんですね。
 無茶苦茶加減は攻防に留まらず『効果音』もまた凄い。背景の一部は意図しなくとも流れ弾が当たるなどをして爆発したりしますが、その音がこれまたデカイ。近未来戦場っ! って感じですね。
 とにかく爽快、でも何度はやや高め。変形を上手く利用して迷路のようなマップを行き来し、どーにかこーにかボス戦まで来たと思ったら弾切れ…。なんて事も。そーです、マップの特定位置で補給できるとはいえ、弾薬に限りがあるんですよね。これまたシビア。そうそう、兵装はスタート前に決められますよ。使い所のない兵器で突入だって出来ちゃいますよ!

 まぁ、アレですね。個人的には非常に面白さが詰まったタイトルと言えましたネ。
 でも、あのマスコットガールはいらないでしょ? それとソフトタイトルの『装甲機動隊』。…『隊』って言う割に自分以外に誰も味方がいないんですよね。これまた新感覚にして不思議な気持ちにさせられるタイトルでした。
 それと追加ミッションが任務中に入り込みますが、これは何故かステージ1のみの演出。なんだか途中で投げ出してしまったような内容もありますが、もっと作り込めば『とある名作』程度の位置に簡単に登ることも可能だった作品でして、あの面白さと難しさを備えているからこそ無名で終わってしまった事に大変残念な気持ちです。

 余談ですが、私は隠し要素があれば可能な限り発見、入手していくのですが、このタイトルの隠し武器に関してはほとんど数を揃えられないまま断念するに至りました。…………回収がムズイ!

はなうたBGM

 バンバンドカドカボコンボコンワーワーと音声だらけのタイトル、当然ながらBGMがあるんですけど、SEの猛襲で音楽がなかなか聞き取り難いんですよね。イメージ的には悪くないノリという事は覚えているんですが、残念ながらピンとくるBGMは記憶にございません。悪しからずです。
 ま、アレですかね、このタイトルに関しては様々なSEこそがBGMとでも言えば良いんですかね? そのくらいに戦闘が激しいんですよ。
 ルート探索中は敵の猛襲こそありませんが、階層移動の足場確保が異常に難しく、集中するあまり音楽が入ってこなかったようです(チーン…)。

やりおるワイ、体験版!

 思い出にて記した通り、このタイトルの存在を知ったのはとある情報誌の体験版の存在からでした。情報誌の名前は忘れましたが『なんたらリミックス』みたいな感じだったかと思います。
 いつの頃から発売されていたのかは知りませんが、2~3カ月間隔で1冊が発売されていたイメージでしたが最終的には毎月1冊ずつ出てましたね。収録タイトル数も月をまたぐほどに増え続け、購入する側としては非常にありがたい存在でした。
 もちろん、メーカーは同タイトルを発売する前提で体験版付属を出版社に依頼するのですから、体験版として含まれる内部のゲーム詳細は完成時の高クオリティーが求められるわけですが、中にはどうしてわざわざ客足を遠退かせる真似をする? と、直接メーカーに疑問を投げ掛けたくなるようなタイトルも含まれていましたね。
 とはいえ、こちら側からすれば気になっていた『結果的駄作』の購入に高いお金を払う事が回避されるわけですから、感謝この上ないわけですが。
 プレイステーションが最も伸びきった頃に出現したこの情報誌には本当にお世話になり、それまでの考えだったらまず手を伸ばさなかっただろう作品にたくさん手を出す事ができ、自分の中のゲーム感を随分と改めさせられましたね。
 私にとっての『装甲機動隊L.A.P.D』とは、少ない情報であればその買い手を制限させてしまう存在かもしれませんが、一度手を出させる事が可能であれば、アクション好き・シューティング好き・アドベンチャー好き・迷路好き・ロボット好き・リアル好き…などなどのユーザー購入の可能性を十分に促せた作品だと思う一作でしたね。
 ただ、残念なタイミングというか、情報戦術としては十分過ぎるほどにその能力を備えた情報誌でしたが、その情報誌の増刊からまだ日が浅く、ユーザーに認知されていると表現するにはまだまだ時間が必要だった事ですかね。情報誌の出版がもう2年ほど早かったか、ゲームメーカーがもっと遅い時期にタイトルを発表していれば、もともっと違った結果になったと思う作品だったかと思います。
 …だって、私の友人みんなにプレイしてもらったところ、最初は全く興味なく、むしろ面倒な顔つきでしたが、やり始めて操作を理解するとこぞってハマっていましたから…。

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