攻略記事

スーパーシュヴァルツシルト2(PCE-CD-ROMROM)

思い出

 学生時代のある時期を境にゲームに関する情報誌を購入しなくなったため、私としては『いつの間にか存在していた』タイトルの一つとなり、一目見た瞬間に購入を決意したタイトルでもあります。ついでに言わせてもらえば、一目見た瞬間に購入を決意し、とりあえず購入目的でそのお店に入った訳でもなかったため、持ち合わせは500円程度…。定価に近いそのソフトにどれだけの人気があるのかどうかはわからないけど、幸か不幸か見る限り現品限り。こりゃ急ぐしかないと自宅に戻ってお金を用意して再び店に到着して所持金再確認! ありゃ、消費税足したら僅かに足りない(当時3%)!? またまた自宅に戻って今度は確実におつりがくる一万円札所持! どうして初めからそうしなかったのかと自問自答しながら息絶え絶えで手に入れたタイトルなのです。ちなみにショーケースには一つしかソフトが置かれていませんでしたが、後ろの段ボールにはまだ幾つか在庫があったようで、私に手渡されたソフトもそんな段ボールくんから飛び出してきました。無駄に体力を消費しましたよ。いやホント。

 でもね、ほんとね、買って良かったと思う一本でしたね。ドラマチックと言えば良いのでしょうか、話全体が見事に一本化されていて、まぁ…、正直、ストーリーの流れとしてはよくある話の始まりっぽいのですが、各キャラクタに性格や人格がきちんと込められており、それらがそれぞれの威風堂々で話を進めて行くんですよ。変な言い回しをすれば『ゲーム』と分離してしまっても立派な作品になりそうですね。なってるかも知れませんし、それ以前に原作があるのかもしれませんが(基本的にゲームが好きでもその他はほぼ無知識です)。

 と、そんなのろけ話からのゲーム紹介です。
 本タイトルはシュミレーションとなっており、自軍が所持する戦艦ユニットを目的地に向けて進軍させて行くタイプですね。
 ゲームにありきたりな数の暴力は通用せず、あくまで配置されたユニットのみでの勝負です。
 一つのユニットは5隻の艦隊から成り、衛星以外のユニットは必ず旗艦が存在しています。
 当然、ユニット自体を指揮する役割ですからこの旗艦が負けてしまうとどんなに優勢な状況下でも全艦撤退となりマップから消滅してしまいます。うーん、本格的。
 で、本格的ついでですが、全編通じてユニット数が少ないです。ゲームだからと言ってワサワサ生産出来てしまえば個人的にシラけますからね。この微妙に少なく感じる数が進行を難しくさせ、必要以上に考えさせられます。…だからと言って、これもありきたりに敵がわんさかいてみたり、無限増殖ばりに次々と出現したりもしません。こちら側同様あちら様も少ない数で一生懸命自分達の空域を守っています。
 さらに本格的な部分と言えば、『開発』によって新戦艦を作る事が出来るのですが、仮に戦艦がどれだけ生産されても人の数は変わらず…と言う事かどうかはまあ不明でも、結局、戦艦の数もユニットの数も変わらないんですよね。とにかく終始シビア!

 攻撃シーンの画像が見付けられなかったのが残念ですが、戦艦の作り込みに拘りを感じる事ができ、当たり前と言えばそれまでですが、タイプによって形状が異なるのがすごく好きでした。よくある『色違い』はこのタイトル内では別次元の話です。それで極めつけは限りある攻撃法の見た目もいちいち異なる所ですね。例えば『レーザー』一つとってもステージや戦艦タイプによって『見た目』が全く異なるんですよ! 記憶の限りじゃ使い回しは一切無かったような…。あ…ちょっとあった事思い出したかも…。
 …で、でも、当時のドット時代、限られた技術を面倒がらずに丁寧に作り込まれたグラフィックの数々はそうそう目にする事は無いでしょうね。別に私の知り合いが制作した作品ではありませんが、なぜか私がそう言えてしまうタイトルである事には間違いないんでしょう。きっと。

 

はなうたBGM

 全編を通してBGM数がやや少ない印象を受けましたが、そのぶん一曲一曲の出来は納得いく仕上がりだと思います。
 オープニングに流れるBGMに強い感動を覚えた記憶があり、初プレイである『RAN』キーを押すのに躊躇し、ついついBGM目的でオープニングだけを何周も観たゲームはさすがに数える程度とでも言いましょうか、まさにこのタイトルはその中の内の一つなのです。
 映画さながらのオープニングを終えていざエピソード1に入ると、一転したかのような落ち着いたBGMがマップ移動という形でゲームを進行させます。戦闘シーンのBGMも落ち付いた感があり、正直な話、オープニングのBGMと比較するとギャップに違和感さえ感じました。
 …が、次なるマップでは、特に戦闘シーンBGMが劇的な変化をしてしまい、さながら『激戦』を思わせる内容なのがビックリしました。
 で、更に次のマップに進むと、今度は初めのBGMに戻っています。
 早い話が奇数ステージと偶数ステージでBGMが交互に使われていたわけですが、慣れると緩やかな曲調と激しい曲調の調和が取れているようで、それはそれでいつの間にかお気に入り認定していましたね。特に偶数マップの戦闘シーンBGMは最終ステージの全てに使用されており、マップ移動時も戦闘シーンも切り替わる事無く同じ曲が流れたままになります。これに対しては先程表現した『激戦』が『最終決戦』として表現で来てしまい、全く同じBGMでありながら全然異なる『顔』を持っていたようでなんとも言えない、それでも悪くは無い印象を受けました。早い話をすれば一言に『迫力』に満ちているんですよね。
 宇宙戦争にて命を落とされる面々には申し訳ないのですが、非常に宇宙戦争らしい音楽だと思いました。
 どうして~3は移植されなかったのか…。未だに悔やまれるタイトルですよ。


 ↑初めは敵で後に味方…。よくあるお約束展開の敵さんですが、深いストーリーはきちんと段階を踏まえて敵から味方となり、そして役目が終わると…。
 全てのストーリーはハッピーエンドでは無く、創作らしい創作では誰にでも『次』のシナリオが用意されますが、シナリオの作り方次第ではこういったキャラ自身が『考えた』ような結果にも観る側を誘導するんですよね。実力を持っていても、それが正しく利用されていても、どこかの道を踏み外してしまえば知らず知らずの内に騙されていたり、悪用してしまったり…といった良い一例かもしれません。決してこの人は悪い人じゃないんですよ。名前忘れましたが。高い知識をそれ以上の高い知識の持ち主に悪用されてしまったのですよ。名前忘れましたが。真面目だったんですよ、彼は。名前忘れましたが。ええ、好感度はマックスですとも。…名前忘れましたが…。

ある種の能力? …いや、超能力!?

 何を対象にしていても、そのジャンルが『趣味』と呼べる対象であり、その対象と短くない期間を共にすれば見えてきませんか?『あ…、これは自分にとって好感のもてる物だ』…みたいな直感みたいな何かが…?
 言ってみれば、釣好きであれば『見ただけで判る釣り竿の手に持つ感触』。料理好きであれば『素材の組み合わせによる最終的な色合いや味』など、実際は手に持ったり味わったりしなければ最終的な判断は出せませんが、高い確率で『きっとそうだろう』みたいなイメージが湧きませんかね?
 私の場合は…、まあ、このサイトで言えばゲーム好きなワケで、今でこそプレイ時間は当時の時間の比較ではなくなってしまいましたが、それなりに様々なゲームをプレイしていました。
 そのせいか、何も知らないタイトルでもパッケージイラストやタイトルを見るだけで『これは自分にとって面白いゲームだな』、『これは自分がやればつまらないものだけど、人気が出るゲームだな』…みたいなイメージがいつの間にか身に着くようになっていました。
 実際、完全ではなくともそのイメージは高確率でヒットしており、この『はなうたBGM』で既に挙げたタイトルであれば、『ネクタリス』や『餓狼伝説スペシャル』、『PC原人』等がそうですね。この3タイトル、まったく無知識で手に触れたモノなんですよ。今回の『スーパースヴァルツシルト2』も当然ながらそのうちの一つと呼べるでしょうね。
 まあ、これらの直感やイメージが意図せずとも湧き出るその裏には、それなりに裏切られたタイトルにも手を掛けてしまった過去が存在する証明でもあるのですがね…。買ったその日に即売り! 勝手初プレイで全面クリア! 莫大な数ではないのが救いですが、確かにありますねぇ…。

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